波形鋼板ウェブ合成構造研究会

Corrugated Steel-Web Bridge Association

会長あいさつ

わが国の波形鋼板ウェブプレストレストコンクリート(以下、PC)橋は1993年の新開橋(新潟県)に始まる。その後約25年間で本構造は飛躍的な普及を果たし、現在では約220橋(2019年度末時点)の施工実績に至っている。波形鋼板ウェブPC橋発祥の国であるフランスの施工実績が数橋にとどまっていることを考えると、驚異的な数字である。

波形鋼板ウェブPC橋の最大の特長は軽量化である。ウェブを鋼板に置き換えることで、約25%の自重低減が可能となる。さらに、鋼板形状を波形とすることでプレストレス導入の効率化、および高いせん断座屈強度を実現することができる。合理性に富んだ新しい構造として、多くの橋梁技術者が高い関心を寄せ、当協会顧問である池田尚治横浜国大名誉教授を初め、各社、 各機関で精力的な研究活動が行われた。これにより、それまで鋼構造に対して疎遠であった多くのPC技術者が、溶接、座屈、接合、塗装などに関しても知識を深めるきっかけとなった。波形鋼板ウェブ構造の出現は、多くの技術者に大きな刺激を与えたのである。

さらに、斜張橋やエクストラドーズド橋などの吊り構造との併用による長大支間への挑戦、プレキャスト部材との組み合わせによる施工の合理化など、わが国独自の研究開発を進め、技術の進化を実現してきた。今や、わが国は施工実績数だけでなく、技術的にも世界をリードするレベルにある。

さて、波形鋼板ウェブ合成構造研究会は、新開橋の完成した1993年に発足した。その後、1998年には、『波形鋼板ウェブPC橋 計画マニュアル(案)』を発刊した。わが国で初めて張出し工法に採用された本谷橋(1998)の事例を参考に設計方法を世に示したものであり、その後の普及に対して大きな貢献を果たした。 その後も、海外の波形鋼板ウェブPC橋の調査、供用中の橋梁調査などを実施し、貴重な情報の発信を積み重ねてきた。今後も当技術に関するさまざまな技術情報を発信していくことが、当研究会の使命と考えている。

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